コズミック・ネコイズム


「ほら腹が空いたら また鳴いてみせるよ」

作詞作曲:山本こーすけ



高層ビルも飛行機雲も全て見下ろし猫はそらを往く

気ままに歩いて宇宙の果てまで往くのさ

成層圏で毛繕いをしてヒゲを伸ばしてデブリを躱して

そよ風代わりの太陽風浴びたらお昼寝だ


宇宙じゃ価値観とかしがらみなんて無くて

地上よりも猫が住むのにゃ好いと寝転ぼう


ただ鳴いてただけさ まだ泣いてはないさ

孤独に塗れた宇宙のしじまに響くのは餌をねだる声


日の出もなけりゃ日の入りもなく日がな揺蕩い猫はそらを往く

気ままの限りを尽くして果てから見る夢

ミルキーウェイの雫一舐め 彗星の尾と戯れて一休み

ひなたにゃ困らない どこかの星から届くから


宇宙じゃ咳の音も喧嘩の種も無くて

地上よりは猫が住むのにゃ好いが鳴き甲斐もない


ただ鳴いてたころに ただ飽いてただけで

ほら腹が空いたら また鳴いてみせるよ


まだ泣いてはないよ ただ鳴いてただけさ

星影に響く微かな鳴き声

「ここにきて構っておくれよ」



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「快楽主義」というものがあります。

別にスケベの集まりというわけではなく(そういう考え方もありますが)、どちらかと言えば「精神の快楽」を重視する人たちの総称とでも言えますでしょうか。

エピクロスとかいう人が大昔、隠遁することに一種の真理を見出してしまって以降綿々と受け継がれたり受け継がれなかったりな思想です。最終的には功利主義とかにも辿り着いたりします。


幸せの形を学問で作ろうとすると、ネコは宇宙に行きます。桶屋がつぶれるレベルの突風ですね。蝶がやりました。

ネコにとって何が幸せかはネコの従僕である我々人間には分からないことですが、鳴いてもエサが貰えないのは少しかわいそうに見えます。

咳をしても一人、エサをねだっても一人。尾崎放哉も多分飼ってるネコが宇宙に行ったんだと思います。知らんけど。


ストレスに立ち向かってほんとうの幸いをゲットだぜみたいな曲というわけではないですが、ミクさんだったら宇宙でも歌えそうだななんて思いながら出来た曲です。


それはそれとしてネコ飼いたい。




イラストについては、そもそも8root5氏に楽曲のテーマ「宇宙猫」(?)を貰ったところから曲を作りました。事実上の作曲者

興が乗ったのでパパっと曲を作って投げたらこんな絵に。やはり天才か…?


久々の宇宙旅行でしたが、作ってて楽しい曲でした。


https://www.youtube.com/watch?v=uwmeH6Rnj2E

ちなみにコイツの話ではありません。